2013.01.22
トビムシ
こんにちは、昭和リーブス福知山店研究室の高橋です。
今年の冬も何回か雪が降り、いよいよ冬本番という感じがして来ました。
気温が低くなると虫を見かけることも少なくなるのですが、
土の中に目をやるとまだ活動している虫を観察することができます。
これはクワガタの飼育ケースの中に住んでいたトビムシの一種です。
トビムシとは体長1~3mmの羽がない昆虫で、
敵が近づくとピョンピョン飛び跳ねて逃げることからトビムシと言われています。
一般的に土壌の中に生息しているものと知られていますが、
樹上、水辺、雪上、海浜、洞窟などにも発見され、
北極や南極にまで分布している昆虫です。
トビムシが寒さに強いのは不凍液を体内に蓄積して体の凍結を防いでいるからです。
食べ物はいわゆる有機物で、腐敗した動植物などがそれに該当するので、
このトビムシは飼育ケースの腐葉土を食べていたのでしょう。
あらゆる場所で生息できるため、
高い清浄度を求められる工場などで発生することもあり、
この場合は害虫として扱われてしまうこともありますが、
生態系における分解者として食物連鎖の最下位に位置し、
非常に重要な役割を持っています。
日本の森林土壌の1㎡あたりに4万匹以上のトビムシが生息しており、
森のプランクトンとも言われ繁栄しているのです。